New
こんにちは、コンサルティング事業部の土橋です。
前回の記事では、当社が未経験で入社した社員向けに用意している、社内での研修内容をご紹介しました。
今回は、2週間程度の社内研修を終えた後、実際のプロジェクトにおけるOJTで私が学んだことをご紹介します。
充実した社内研修からのスタート
私は前職までITに関わることがなく、ほとんど知識がないまま当社に入社しました。しかし、そんな入社前までの不安は、社内研修を経て払拭されました。
当社には様々な社内研修のプログラムがありますが、その中のプログラムの一つと、紹介された参考図書を通して、システム導入の一連の流れを学びました。
そして、我々コンサルタントの役割は、経営課題を解決するための手段としてシステムを導入したいクライアント企業と、システムを開発・導入するベンダーとの間でクライアント側に立ち、クライアントの課題解決策の一つとしてシステムを導入・活用できるよう支援することであると理解しました。
OJTで参加したプロジェクト
一般的に、システム導入のプロジェクトは下記のような流れに沿って進みます。
① | 構想策定 | クライアントが自社の解決したい課題を特定する |
② | ベンダー選定 | 課題を解決できるシステムやそれを導入するシステム開発ベンダーをクライアントが選定する |
③ | 要件定義 | クライアントとシステム開発ベンダーが協議し、システムで実現する内容を決定する |
④ | 設計 | 要件をシステムで実現する方法をシステム開発ベンダーが決定する |
⑤ | 開発・実装 | システム開発ベンダーが設計内容を元にシステムを開発する |
⑥ | テスト | 要件通りにシステムが動作するか、システム開発ベンダーとクライアントそれぞれで検証する |
⑦ | 運用・保守 | クライアントが実際の業務でシステムを運用し、障害が発生したらシステム開発ベンダーが対応する |
社内研修を終えた私は、あるプロジェクトのベンダー選定フェーズ(上記②)に、サポートとして参加することになりました。クライアントの課題を、システム導入を通じて解決するパートナーとなるシステム開発ベンダーを決める重要なフェーズです。
参考図書では、このフェーズの一般的な流れとして、
- クライアントが、システム開発ベンダーの企業情報や導入実績といった情報を収集するための情報提供依頼書(RFI)を作成、複数ベンダーに発出
- RFIへの回答を基に、候補となるシステム開発ベンダーの数を絞り込み
- クライアントがシステム導入の背景や条件を説明し、現状の課題の解決案を求める提案依頼書(RFP)を作成、絞り込んだシステム開発ベンダーに発出
- RFPに対するシステム開発ベンダーからの提案を受けて評価実施、発注先を決定
という流れが紹介されていました(※)。しかし、実際はそれほどスムーズには進まず、提案を受けてからシステム開発ベンダーを決定するまでには数カ月を要しました。
※参考図書:増井敏克『1週間でシステム開発の基礎が学べる本』、インプレス、2023年
ベンダーやシステム評価の難しさ
私が参加したプロジェクトでは、上記のようなベンダー選定の一般的な流れ通りにフェーズを進める予定でした。
クライアントのプロジェクトメンバーには、システムのデモ画面を見ていただきながら、システム開発ベンダーから要件に対応するシステム案の説明を受けていただき、各システム開発ベンダーの評価をしていただきました。
システムを使って業務が効率化できそうか、システム開発ベンダーの印象はどうか、といった評価の観点は、予めクライアントの方々にお伝えしていました。
しかしながら、現場で実業務を担当されている方々が導入予定のシステムを理解し、全員が納得感を持ってシステム製品および導入ベンダーを決定するには時間がかかりました。実務担当者の方々にとっては、サンプルであるデモ画面を見ながらシステムの説明を受けただけでは、自分の業務がどう変わるのか想像するのが難しく感じられたようでした。
そこで、当初はオンラインでプレゼンを実施していましたが、クライアント先で対面でのプレゼンを繰り返し実施していただいたり、各システム開発ベンダーに環境を用意していただき、実際に操作体験をしたりすることにしました。
これにより、実務担当者の方々に提案内容やシステムへの理解を深めていただき、プロジェクトに適したベンダーを選定していただくことができました。
OJTでの学び
私は、研修を終えた時点で実務を学んだ気になっていたのですが、プロジェクトに入ってみると、研修や書籍で学べるのは一般的なことや抽象的なことのみで、実際にはその通りスムーズにいかないことがほとんどだと学ぶことができました。
プロジェクトで問題が発生したら、個別具体的な状況を考慮し、その都度課題がどこにあるかを特定し解決しなければなりません。
当社では、社内研修で学ぶ一般的な知識や方法論を大事にしながらも、実際のプロジェクトを通じて学ぶ経験も重視しています。先輩や上長にサポートしてもらいつつ、時には別のプロジェクトのメンバーに似たような経験がないかを相談しながら、社内研修の内容を実際のプロジェクトで応用していきます。
悩むことがあれば、社内研修を受け直して再度基本に立ち返ることも可能です。抽象的な知識と具体的な実践を繰り返して経験を積んでいく成長プロセスを、当社では大事にしています。
おわりに
職種・業種未経験で入社した私も、プロジェクトで困難にぶつかったら、研修資料を見直しつつ、様々なメンバーに意見やアドバイスを求めて解決策を考え、乗り越えてきました。
当社では、繰り返し基本を学べる研修制度も、相談に乗ってくれるメンバーも揃っており、安心して成長できるサポート体制が整っています。
私と同じように未経験でも、コンサルタントに興味がある方は、是非応募をご検討ください。
当社の研修制度を活用し、一緒に成長していける方のエントリーをお待ちしております!